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医療法人野尻会 熊本泌尿器科病院は泌尿器科、人工透析を専門とする病院です。

熊本泌尿器科病院 096-354-6781

〒860-0004 熊本県熊本市中央区新町4丁目7-22

人工透析 DIALYSES

当院の透析について

透析はいつ頃から始められたのですか?

野上 最初の透析開始は1973年の6月で、お一人の患者さんでスタートしました。これは県内でもかなり早い時期だと思います。19939月に北側に新館を増築、2002年には3階を改装、20095月に高齢者向けの透析室と、感染患者さん用の透析室を設け、さらに20155月に新館の23階を増築して、今の形態に至っています。

なぜ高齢者向けの部屋を作られたのでしょうか?

野上 高齢の方が透析を受ける場合、例えばお昼に透析室で食事をされる患者さんが近くにおられたり、先に透析が終わられる方があったりすると、落ち着かなくなることがあります。しかし高齢の方たちだけの部屋で同じ様な雰囲気と時間の流れで透析をすると、落ち着いて過ごせるようになります。また、スタッフも話し方や仕事のテンポ などが、自然と高齢者にあわせて変わってきますので、患者さんにも良い影響が出てくるような気がします。

感染者用の部屋は、どういう場合に使用されているのですか?

野上 流行性の疾患に罹っている感染患者さんのための透析室です。透析の患者さんが来院されたときには、必ず声をかけて体調を尋ねたり熱を測ったりして、必要と判断したら、感染者用の部屋を使用していただきます。患者さんのほうから、熱や感冒症状、下痢などが出現していることを連絡いただいて部屋の準備をするということもスムーズに行えるようになってきました。
新型インフルエンザの問題が発生した際に必要性を感じて作りましたが、様々な感染を疑う患者さんに安心して対応することができます。                    透析患者さんは病気に対する抵抗力が落ちているので、ほかの患者さんの咳など感染症症状に大変敏感です。常日頃から病気をうつされないように気をつけていらっしゃるのに、隣にいる患者さんが咳をしていたりするとすごく気にされます。

一方で、症状のある患者さんの方も、並んで透析を受けている周りの方に対して大変肩身の狭い思いをされます。しかし、感染症患者専門の部屋であれば、そういったことを気にせずゆっくり透析を受けられます。

透析の患者さんは年々増加しているのでしょうか?

野上 透析を開始する患者数は伸びが減ったとはいえ、全国的にはまだ年々増えています。しかし熊本市では慢性腎臓病の対策に力を入れていることもあり、新規の患者数は減ってきています。その中で最近の特徴としては高齢者や糖尿病の患者さんからの導入が増えています。

ということは、患者さんの中には高齢の方も多いのでしょうか。

野上 そうですね。私たちの施設でも新規の患者さんは高齢の方が大変多いです。透析を開始した患者さんは徐々に弱っていくと思われるかもしれませんが、定期的に 週3回病院に通いますので、身支度をして出かけ、ほかの患者さんやスタッフとの会話がありますから、リハビリやデイケアに行くようなもので、 実際は高齢の方でもお元気な方が結構いらっしゃいます。中には90歳を超えても自分で通って来られる方もあります。

むしろ病院に通っていることで、顔なじみの人に会い、毎回同じようなことを繰り返すことでリズムが出来て体調を維持できると考えれば、透析を受けることが必ずしも悪い面ばかりではないと思います。

病院に定期的に通うということが規則正しい生活となっているのですね。高齢者向けの部屋や、感染者用の部屋以外にも何か取り組まれていることはありますか?

野上 高齢者の方については、透析に関することだけでなく、ご自宅での生活も一緒に考えていかなくてはなりません。希望される方に送迎をしたり、介護面では担当のケアマネージャさんと連絡を取り合い、円滑に在宅支援ができるよう連携を深めています。野尻会にもディケアやディサービス部門があり透析患者さんが多く利用されています。

また、20139月に透析患者さんのための運動療法を開始しました。透析前には機械を使用し、透析中にはDVDを見ながら運動を行う患者さんが徐々に増えています。なかなか筋力の増強というところまで結果はでていませんが、日常生活での活動量が増えてよく外出するようになったという声も聞かれています

若い患者さんに対しては何か取り組まれていることはあるのでしょうか?

野上 もともと夜間透析は終了を010分としており、おそらく熊本市内では一番遅い時間までまで透析をやっていると思います。

これは、「働く方を応援したい」ということからスタートしました。仕事で遅くなっても、透析の終了時間は決まっています。すると本当は4時間から5 時間透析の予定を3時間台で終わらないといけないというケースが出てきます。若い方は特に、よく食べよく動いて、丁寧に長い 時間透析するのが理想です。それを毎回、「今日は遅く始めたから」と短い透析時間でやり続けると、透析不足になり、長期でみると合併症も多くなります。仕事をしていてもゆっくり来院してしっかり透析をしていただきたいと、遅くまで治療を受けることができるようにしています。

さらに20135月からは深夜長時間透析を開始しました。働く患者さんのために、夜間寝ている時間を利用して長時間透析を行う治療法です。深夜透析は必要な患者さんに対し安全に行うための取り決めがいくつかあります。 興味のあるかたは詳しく説明いたしますのでどうぞご相談ください。

お一人の透析時間はどのくらいかかりますか?

野上 当院ではできれば5時間以上の長時間透析をお勧めしています。ゆっくり丁寧に透析を行うことで、毎日の透析を無理なく行うことができ、合併症の予防にもつながります。しかし、高齢の方は長時間、同じ姿勢をとることが難しいこともあるので、毎回、楽に透析ができることも考えなくてはいけません。

年齢や生活環境によって、患者さんの透析環境のニーズも違うのですね。それに対応することは大変だと思いますが、ほかに気をつけられていることはありますか。

野上 患者さん方は、週3回は当院にご来院いただいていますので、「病院にはきちんと通っている」つもりになってしまい健康診断などが疎かになってしまうことがあります。そうなると病気を見逃してしまう可能性がありますので、1年に何回かいろいろな検査をお勧めしています。

当院は泌尿器科専門の病院ですから、例えば胃内視鏡をはじめとした消化管の検査など弱い部分があります。患者さんの健康管理のためにも、必要な際には専門の病院と連携してアドバイスや治療をしていただくことも心掛けています。

先生は透析をしながら、患者さんたちの健康管理もしていかなければいけないんですね。透析を受けられている患者さんは食事にも気を付けなければいけないと聞いたことがありますが。

野上 確かに食事の管理はとても重要です。まず、腎機能が低下することで、食事のとり方に工夫が必要になり、栄養状態や骨の代謝の問題も出てきます。透析療法を長く続けていらっしゃる患者さんは、痩せておられる方が 多いのにお気づきの方もあるかもしれません。

当院では、チームで患者さんの栄養状態を支援していく、NSTと呼ばれる取り組みを治療の一部に組み込んでいます。

スタッフの数を教えてください。

野上 まず、医師は泌尿器科6人、内科2人、皮膚科1人で透析患者さんの診療にあたっています。当院では泌尿器科の医師が主治医となり患者さんを分担して診ていますが、毎日内科医とその日の当番医が患者さんを廻診しますから、実際は1人の医師が1人の患者さんを診ているのではなく、医師全員で患者さんを診ているような形になります。当院はドクター同士も仲が良く、「こうしたら良いのではないか」というアドバイスなど、情報交換や話し合いをしながら治療しています。

そのほか、透析室のスタッフは、現在、看護師が24人、臨床工学士が17人、介護士が5人います。臨床工学士の数が多いのが特徴で、機械のことはもちろんですが、患者さんに近い部分で看護師と協力して業務を行っており、患者さんからも親しんでいただいているようです。また、透析室以外の医療機器の管理や院内の危機管理の役割を担っており、透析室の中にとどまらず、院外でも活動をしています。

他にも、検査技師2人、栄養士2人、事務職2人が透析室に勤務しており、それぞれが連携して、患者さんの来院時や帰宅時の声掛けや支援など、自分の仕事以外の部分をお互いに助け合ってやっています。また、熊大病院から腎臓内科の先生と、泌尿器科の先生に定期的に来ていただいています。
スタッフもみんな意欲的で、院外の勉強会に出席し、連携施設の仕事を請け負ったりもしていますので、透析施設間でもつながりができています。

熊本県は透析に関するレベルは高く、みなさんよく勉強されていますので、その輪の中に入れていただいて、遅れないようにという意識を持って勉強しています。

透析というのは、家庭のことや食事など、生活全般の管理も必要になりますし、先生やスタッフの方が取り組まれる範囲はかなり広くなるんですね。

野上 確かにそうですね。しかし、私たちは透析治療に関しては二つのことが最も重要だと考えています。何よりも大事なことは、「今日の透析が安全・安楽に終わる」ということです。透析中に何も事故やトラブルがなく終わるということはとても重要なことです。それを毎日積み重ねていくことが一つ目に大事な事です。
もう一つは、それをずっと続けていって、何年後か、その方が高齢になられた時に、できるだけ合併症がないようにということ。この二つがとても大切なことだと私たちは考え、日々治療にあたっています。


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